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コラム
荊冠旗 第2680号/14.08.25
 週末ごとに台風や豪雨がやってくる。平日なら会社を休めるかも、というのは大人の繰り言。この気象異常は地球温暖化の影響というのがもっぱらの説
▼今年の敗戦記念日も靖国神社に閣僚が3人、国会議員は多数が訪れた。国のために幣れた人を祀るのは当然、と訪れる議員はいう。だが国家神道の神社にはA級戦犯も祀られ、天皇制国家に忠誠を誓った人が中心に祀られる
▼靖国という装置は、天皇・国のために死ぬことを薦め、強要するものなのだ。アジア諸国からは侵略の、そして反省なき日本国のシンボルとなっている
▼では、宗教性がなく、A級戦犯が祀られていない国営墓地ならばいいのか。論議は、そう単純ではないだろう。国家のためにという死の強要、戦争への動員という関係そのものの改変が必要だろう
▼中近東、アラブ諸国は欧米の利害関係や思惑によって、むりやり国境を作られ国民国家を形成させられた。イラクもそうだ。「イスラム国」による戦争は宗派対立や民族間闘争にみえるが、深奥には経済的問題や違った関係があるのではないか。そこをはりさげたレポートがほしいのだが、ないものねだりだろうか
▼国家にとって戦死者の追悼は政治的に欠かせない行事になっている、といわれる。では、国家とは何か、共同体とは何か、個人とは何か。地球規模の視点ももって、敗戦記念日を契機に、もう一度、突っ込んで考えることが必要ではないか。

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