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原告の夫らが証人に
真実の解明へ
口頭弁論はじまる
「解放新聞」(2003.03.31-2113)

 

A神社宮司・家族に
よる結婚差別発言事件

 【東京支局】A神社宮司・家族による結婚差別発言事件口頭弁論が二月二十七日、東京地裁でおこなわれた。前回の弁論で、原告側からは四人の証人と本人尋問が裁判所にたいして申請されている。それにたいして東京地裁は、原告の夫ら四人を証人として採用し、五月に連続して証人尋問と本人尋問がおこなわれる。結婚差別発言事件の真実解明に向けた本格的な裁判がおこなわれることになる。
 次回、証人尋問がおこなわれる原告の夫は、被害者の連れ合いであり、結婚差別発言があった家族会議にも出席していた。彼は法廷で、原告や原告の家族を冒涜する差別発言を被告らがおこなった事実を立証する。
 原告が主張する差別発言は、一九九九年十一月十七日の家族会議でテープに録音されていたものである。原告の夫が録音し、翌日に原告に聞かせ、その後メモに書き残していた。同メモにもとづいて、別訴で被告らの部落差別や障害者差別の発言を主張していた。
 その主張にたいして被告側は、陳述書で「息子を別れさせようとして、相手の女性を悪く言うのは仕方のないことだと思います。それも公言したわけではなく、家族間だけの話し合いの中で出た言葉を…」とし、家族会議で原告主張の差別発言があったことを認めている。
 また原告は、被告らの差別発言に関して、二〇〇〇年五月八日、当該区役所同和対策課で相談し、当時の同課課長が応対、相談の事実が確認されている。同課長も、「話をしながら涙を流していた」と話しており、その相談者が原告であることも、同区職員によって確認されている。
 原告は、今回の家族会議での差別発言以外にも差別発言を受けていたことも明らかにしている。これは、被告宅勝手口で、被告らにたいし「私の家の家柄が悪いからいけないのですか」と問うたことにたいし、被告が「そういう境遇に生まれたのだから、あきらめることよ。あなたのような人には、もっとふさわしい嫁ぎ先があるでしょう」といわれたもの。


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