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平和と人権 市民と訴え
青年が狭山24時間ウォーク

「解放新聞」(2003.07.07-2127)

 

 平和と人権について考えようと、ヒューマンステージ21を6月22日、京都市役所前広場でおこない、のベ3000人の市民が参加した。平和と人権を切り口にコンサートやフリーマーケット、食べ物の屋台やパネル展示などをおこない、多くの市民が交流した。主催は同実行委員会。

市民のベ3000人が参加し

 主催者を代表して大野昭則・同実行委員長が、「戦争には不平等を認める概念がある。不平等を許さないと訴え、市民レベルで団結力を強固にしよう。楽しい語らいのなかで力強い人権・平和のメッセージを京都から世界へ発信しよう」とあいさつした。
 ステージでは、河原支部「蛍」の和太鼓演奏、改進支部女性部のコーラス部による合唱、アマチュアバンド「ING」の演奏、カラオケ、亜紀ひとみさん、ばんばひろふみさんのコンサートなどで盛りあがった。
 改進支部女性コーラス部は、昔からムラに伝わる「竹田の子守唄」のもとになった歌や「こいこい節」などを合唱した。アマチュアバンド「ING」は、戦争や部落差別にたいする怒りなどをうたったオリジナルソングを演奏し、観客を魅了した。また演奏の途中で、同じく反差別のメッセージソングを歌いつづけている福知山出身の「まさき」さんが飛び入り参加。狭山事件の不当性をうたった歌などを熱唱した。
 また、22日午後3時から、人権と平和を訴える24時間ウォークを府連青年部36人がおこなった。一行は、京都会館や京都駅など5つのコースを交代して歩き、反戦平和、狭山事件の不当性を市民にアピールした。スタートには石川一雄さんも駆けつけ、青年とともに、ウォーク行動に参加した。
 一雄さんは、「私が逮捕されてから、40年という時間を費やした。これまでのたたかいを継承し、新たな一歩を踏み出していただきたい。無理せずに歩いてほしい」と青年を労った。
 吉田寿・府連青年部長が、ウォーク行動のアピールを宣言、「平和を求める共同闘争を広げ、過去の歴史の教訓をしっかりと受け継ぎ、反戦平和のたたかいをすすめよう。狭山事件40年を問い、事件の不当性、差別性を広く市民に訴え、この行動をとおして自分自身を見つめ直そう」とのべ、全員で確認した。

仲間の支えでゴールし

 ヒューマンステージ21の終盤にさしかかった午後3時ごろ、一行は最後のウォーク行動から戻り、ゴールした。青年からは、「しんどかったけど、仲間の支えがあったからゴールできた」「貴重な経験ができた。今回は24時間ウォーク行動をしたが、今後も何らかの形でつづけていけたらいいなあ、と思う」など、それぞれ感想をのべた。
 ばんばひろふみさんのステージの最後には、24時間ウォーク行動隊とともに、『あの素晴らしい愛をもう一度』を合唱、会場の参加者も一緒に歌い、全員がひとつになった。安田茂樹・同実行副委員長の閉会のあいさつで幕を閉じた。
 ヒューマンステージの来ひんあいさつでは、東昌司・京都府府民労働部長、柴田重徳・京都市文化市民局長がそれぞれあいさつ。東さんは、「人権・平和の大切さをこのような催しをとおして府民のみなさんに訴えることは、手段として大変有効。意義ある集会に敬意を表す。多くの府民のみなさんに参加してもらい、平和と人権を考えて身近なところから1歩を踏み出すことを期待する」と語った。柴田さんは、「京都市では、人権尊重の考えや啓発に力を注いでいる。人権文化の創造を柱とする京都市文化計画をすすめていくので、ご協力申し上げる」とあいさつした。


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