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部落問題資料室
NEWS & 主張
改めて見解文書化へ
代ゼミ差別事件の確認会で
「解放新聞」(2005.10.3-2238)

 大手の有名予備校である代々木ゼミナール(学校法人・高宮学園)の講師による、部落差別発言事件の第2回目の確認会を9月11日午後、東京・中央本部でひらいた(本紙2199号参照)。
 事件は、衛星放送を利用して全国の系列校や姉妹校に放映するシステムを使った授業のなかで、Y講師(古文担当)が「エタ・非人」発言をくり返しおこなったもの。これを鳥取県で受講した生徒が県連に問題提起した。
 Y講師は、前回の確認会で事実関係を認め学園側とはもに「反省と決意」「見解と今後の体制作り」についての見解を文書で示すことになった。今回の確認会は、その文書をもとにおこなわれた。この日の確認会では、もう少し深めたまとめをおこない、あらためて見解を文書化し提出するよう要請した。
 確認会には、Y講師のほか高宮英郎・法人統括部長、青木克也・教務部副本部長ら5人が参加。同盟側は、谷元書記次長、中田幸雄・鳥取県連委員長、磯部一章・同書記次長ら3人と藤本忠義・東京都連副委員長、長谷川三郎・同書記長が参加した。

研修体制の確立求める
代々木ゼミナール
講師による差別発言事件で

 「エタ・非人」と、有名予備校の代々木ゼミナール講師による部落差別発言事件の第2回目の確認会を、9月11日に東京・中央本部でひらいた。

まだわかってない部落差別の深刻さ

 確認会のなかでY講師は、「自分自身まだよくわかっていないところがある。すぐにわかったとはいえないが、関心もでてきた。昔よりはわかるようになった。暖味に終わったら出会うことがなかった。指摘されてよかった。感性を磨いていきたい」とのべた。
 同盟側からは「まだ部落差別の深刻さがわかっていないのではないか。部落差別発言によって誰が傷ついたのかが弱い。あの発言で告発した生徒、沈黙した生徒、それぞれにたいして責任があり、みずからへの問いかけの視点をさらに掘り下げる必要がある」と指摘した。
 また、学園側にたいしては、「これまで学園で起きた差別事件についても具体的に書くとともに見解を示し、反省の材料とすべきである」と指摘した。また、これまで差別事件がありながらも1800人の職員が一度も研修を受けていない事実を指摘、「人権委員会をつくってもしっかりした体制がなければ国際化する時代の人権基準の動きに対処していけない」とのべ、しっかりした研修体制の確立を求めた。
 この日の確認会を受けて、「もう少し深めたまとめをしてほしい。今回の事件について共通認識ができれば具体的な提起をしていきたい」とのべ、あらためて見解を文書化し提出するよう要請した。


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