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部落問題資料室
NEWS & 主張
糾弾会の正当性を主張
松阪商高の元教員差別事件で
「解放新聞」(2005.12.26-2250)

 三重県立松阪商業高校に勤務していたY教員による差別事件(1942号既報)にかかわり、Y教員がおこした慰謝料不当請求訴訟(控訴審裁判)の第5回口頭弁論が12月6日、名古屋高裁でひらかれた。今回で結審となる第5回口頭弁論では、両弁護団が提出した書面をもとに最終的な意見陳述をおこない、被告側の堀忍・三重県連副委員長(当時、書記長)、1審原告のY教員もそれぞれ意見陳述した。裁判官はこれを受け、06年3月20日に判決を出す。裁判の後、高裁近くの桜華会館で集会をひらき、経過を報告した。

判決は06年3月20日

 審理では、部落解放同盟側の弁護団が「本件の事件は、Y教員は教員であるにもかかわらず、「部落を含む町内会から出たら差別を受けないで済む」と明確な部落差別の意図をもって分離運動を推進し、「お嬢さんの将来にとっていいですよ」「娘さんの結婚に」との発言をおこなった悪質な部落差別事件。被差別部落の当事者が深く傷ついた事実があることが事件の核心だ」と強く主張。「糾弾会は、Yの部落を含む町内会からの分離連動と結婚差別発言について糾弾しており、Y教員は糾弾会にみずからの意志でのぞんだ。不法行為はない」と主張した。また、「教育の中立性」とは不当な支配を受けることなく育成を期するもの。県教委の同和教育実施は教育の中立性に反しない、と陳述した。
 県側の弁護人も、Y教員は糾弾会にみずからの意志で参加しており、脅迫、暴行の不法行為はない▽Y教員は今回の控訴審でも差別発言について否定しているので、「娘さんの結婚に」との発言を再提出した、無理やり証拠に追加したものではない、と強く主張した。
 堀県連副委員長は、Y教員の分離運動、部落差別発言について、「部落の人は差別されても構わないが、自分は差別されるのは嫌だという考え方。いまも残る部落差別の現実を理解してほしい」と、部落の仲間の思いとともに語った。
 一方、Y教員側の弁護団は▽糾弾をとおして、Y教員の人格権、プライバシー権、内心の自由を否定した▽部落解放同盟と連携する三重県教委は偏向している▽「お嬢さんの…」発言を部落差別だと勝手に決めつけた▽当時の松商同推委員2人にY教員は脅迫・暴行された▽「娘さんの結婚に」との発言を証拠に無理やり追加した、と発言の差別性(Yの支援組織ですら「不適切な発言」としている)についていっさいほおかむりし、苦し紛れの弁論に終始した。Y教員も意見陳述したが「「お嬢さんの…」発言を差別発言だと決めつけられ、部落解放同盟から差別と闘うことを要求された」と、糾弾会では差別発言と認めていたこともかなぐりすて、完全に開きなおり、「どんな行動をするかはその人に任されるべき」と差別行為を肯定する発言に終始した。
 裁判後、経過報告集会では、三重県連、近畿東海ブロックから47人が参加、弁護団から経過報告を受けた。山端忠義・県連委員長、堀県連副委員長が「みなさんが後ろで応援してくだきっていることで、これまでがんばることができた」と裁判への支援、協力に感謝の意をのべた。


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