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部落問題資料室
NEWS & 主張
闘魂を心に刻む
松本治一郎元委員長没40年集会で
「解放新聞」(2006.12.04-2297)
 解放の父・松本治一郎先生没40年記念集会を11月22日午後、福岡市内のパピヨン24で九州ブロックが主催しひらいた。命日に当たる日にひらいたもので、松本元委員長の遺徳を偲び、部落解放―人間解放へ向けた精神を受け継ごう、とおこなったもの。九州ブロックの同盟員など500人が参加、松本元委員長の波乱に富んだ人生と、弾圧に屈せず最後の血の一滴まで闘い抜いた魂を心に刻んだ。

最後の血の一滴までと

 集会では、主催者、来賓あいさつ、親族を代表して松本龍・衆議院議員が謝辞をのべたあと、高野真澄・香川人権研究所理事長(香川大学名誉教授)が「治一郎が辿る戦前・戦後の憲法世界をめぐる連動」を講演。新憲法での人権に関する条文制定に果たした役割、国策樹立運動から「同対審答申」、特別措置法へとつづく運動、その後の「人権教育・啓発推進法」制定、「人権侵害救済法」を求める運動という、日本での人権諸法をめぐる歩みは、松本精神の延長線上にある、と語った。
 来賓を代表して組坂委員長は、「答申」完全実施で「事業法」を含めた法律を要求したときに松本元委員長が利権と腐敗が出てくると反対した逸話を紹介し、今日の状況は残念で情けなく腹立たしいとのべ、襟を正し、組織の総点検・改革をおこなうと決意を示した。そして、信頼の回復へ全水の原点、松本先生の原点に戻ってがんばり抜く、と語った。松本衆議院議員は、松本元委員長の言葉がいま輝きを増しているとし、九プロが範を示し、襟を正し、がんばっていきたい、と謝辞をのべた。
 主催者あいさつで松永政利・九プロ副議長は、信念の人だった、全世界の被差別者の解放を訴えてきた、と歩みをふりかえりながら、遺志を受け継ぎ解放の実をあげよう、とよびかけた。講演で高野さんは憲法14条、24条制定に果たした役割、「不可侵 不可被侵」の信念で48年におこなった「カニの横ばい拒否」は部落解放の原点になる事件、と評した。
 集会には来賓として麻生渡・福岡県知事があいさつしたほか、部落解放・人権確立要求県実行委員会、九プロ共闘の代表もあいさつ、次期福岡市長の吉田宏さんも紹介された。

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