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部落問題資料室
NEWS & 主張
主張

 

参議院選挙闘争の態勢を
早急に整え、推薦候補の必勝を
かちとろう
「解放新聞」(2007.06.18-2323)

 第166通常国会が終盤を迎え、7月5日公示、22日投票予定の参議院選挙がいよいよ本格化してきた。今夏の参議院選挙闘争は、人権・平和・環境を基軸とした政治の流れを創り出すのか、それとも安倍政権がひたすらにおしすすめる「戦争ができる国」と弱者切り捨ての「格差拡大社会」という危険な政治経済路線を許すのかという、日本の将来をかけた政治決戦である。
 今日の政治状況をみるとき、小泉政権時の総選挙で、自民党の大勝による衆議院での巨大与党を背景にしながら、安倍政権は憲法改悪に向けて教育基本法改悪を与党単独採決したことにみられるように、「力の政治」を強行しており、非常に危険な情勢となってきている。この危険な政治情勢に歯止めをかけるためには、今回の参議院選挙で与野党逆転を実現し、危険法案にたいする現実的な成立阻止の勢力関係をつくり出すことが決定的に重要である。

 部落解散同盟は、今夏の第21参議院選挙闘争で、同盟推薦候補を積極的に選認定するとともに、推薦候補の必勝に向けて組織の全力をあげたとりくみを展開することを5月28日の中央委員会で最終決定し、「推薦候補の選定基準と視点」について、つぎのことを確認した。①部落解放・人権政策確立に向けた部落解放同盟の活動と連帯し、積極的に国政活動をおこなう候補者を推薦する②これまでの経緯を勘案し、民主党・社民党の候補者を中心にして日常的な連帯活動をおこなっているかを基準にして推薦する③マイノリティの立場およびマイノリティの視点を共有できる候補者を推薦する④今回の選挙闘争をつうじて、組織内の松本龍衆議院議員ならびに松岡徹参議院議員の選挙闘争に有効に結びつく候補者を推薦する。
 そして、比例区推薦候補については、候補者と中央本部が選挙協定を結び、支援担当の都府県連をそれぞれの候補者に地域割りする。選挙区推薦候補については、中央本部の承認のもと、当該都府県連が選挙協定を結び選挙の協力をおこなうことも決定した。

 部落解放同盟が中央本部段階で決定している比例区推薦候補は、7人である。相原久美子、石井一、神本美恵子、金政玉、今野東、藤谷光信の民主党候補者と公明党の草川昭三候補である。すでに、各候補への支援体制については各都府県連に要請しているところである。選挙区推薦候補とともに全推薦候補の必勝に向けて、各推薦候補の選対本部と担当都府県連との間で具体的なとりくみに戦術の意思統一はかり、全支部員に徹底するとりくみに全力を傾注してもらいたい。
 また、年金をめぐる社保庁問題や政治資金をめぐる松岡前農水大臣の自殺問題など政局は混迷を深めており、安倍内閣の支持率が急低下していることを考えるならば、衆参同日選挙もあり得るということを念頭に入れながら選挙闘争態勢を強化することが肝心である。いずれにしても、政治状況は緊迫しており、政治決戦に向け各地域からの必死の闘いを展開しよう。

 今夏の参議院選挙闘争は、逆風のもとにある現在の部落解放運動にとっては、とりわけ重要な意味をもっていることを再確認しておかなければならない。
 安倍政権がなりふり構わず強行してきている「戦争ができる国」「格差拡大社会」の政治経済路線は、戦後60年余をかけて部落解放運動が築き上げてきた「平和と人権」の成果を踏みにじろうとするものである。
 私たちは、水平社いらいの闘いの教訓から「戦争は最大の差別であり人権侵害である」との観点で、一貫して平和を求めてきた。そして、「平和の基礎は人権確立であり、人権確立の基礎は差別撤廃である」ことを強調してきた。部落解放運動は、この原則を守りきり発展させることが社会的使命である。
 同時に、私たちは、「貧困もまた差別なり」との観点で、人間の尊厳を求める差別撤廃・人権確立の核心は生存権にあることを明確にして生活権獲得の闘いをすすめてきた。今日の「格差拡大社会」のもとで、一握りの少数者に富が集中し、他方で貧困が集積する層が多数化している二極化現象は、部落にも確実に悪影響を及ぼしてきている。就労人口の3割をこえる非正規社員やニート・フリーター問題は、かつての部落での「臨時工・社外工」問題である。今日この分析視点が大事である。
 今こそ、部落解放運動が大切にしてきた生活権獲得の闘いの経験を活かしながら、それぞれの地域から部落内外の多くの人びととの協働のとりくみを広げていかなければならない。生活圏域での生活保護制度、年金医療制度、最低賃金制度、教育権制度などに視点を据えて社会的セーフティネットを築くことを主眼にした「人権のまちづくり」運動を定着させることが求められている。今夏の参議院選挙闘争は、そのようなとりくみの政治条件を創り出していく重要な契機である。
 従来の延長線上で今夏の参議院選挙闘争を漫然と考えるのではなく、以上のような意味合いをもつ重要な政治決戦としての認識を共有して闘いをすすめよう。

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