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部落問題資料室
NEWS & 主張
差別・貧困・格差を打ち破る闘いを
規約改正し規律委設置へ
第66回全国大会

「解放新聞」(2009.03.16-2410)

 部落解放同盟第66回全国大会を、3月3、4日、東京・九段会館を主会場にひらき、代議員、中央役員872人が出席。点検・改革、再生・改革へこの3年間全国で積みあげてきた成果をもとに、さらに再生・改革のとりくみをすすめ、反転攻勢をはかり、大不況のなかで、自らの力で部落差別の実態を明らかにしながら、差別・貧困・格差を打ち破る闘いを、社会的連帯のとりくみとしても展開することを確認した。社会の変化と現状に見合った組織のあり方を創るとともに、07年末に手交された「提言」をもとに、一連の不祥事への組織対応への反省から、「組織規律委員会」の設置などを明記した規約改正をはかった。さらに、部落解放運動の社会的使命や基本姿勢を組織内外に明らかにするために「部落解放同盟行動指針」を決定した。大会では、「人権侵害救済法」制定など日本の人権政策の前進へ、松本龍副委員長の7選必勝と、総選挙闘争に勝利することを全参加者が誓い合い、団結を固めた。

先輩の闘い受け継ぎ
  大会では松本副委員長が開会あいさつで、先輩たちの闘いを受け継ぎ、大きな意義ある大会の成功を、とよびかけた。水平社宣言を岸田副委員長が朗読したあと、解放歌を全員で合唱、議長団に長谷川サナエさん(新潟)、山崎克彦さん(宮崎)を選出した。
  本部を代表して組坂委員長が、厳しい経済状況のなかで、部落のきょうだいの就労、教育権の保障に全力をあげ、同じように苦しんでいる人びととも連帯、共闘するとりくみをすすめ、組織の再生・改革に向けたとりくみ邁進し、格差社会のなかで陰湿化する差別をなくす闘いを展開し、「人権侵害救済法」制定をめざし、総選挙で政権交代を視野に入れながら、人権・平和・環境・民主主義確立へ尽力する国会議員の当選と、松本龍副委員長の7選必勝を訴えた。
  来賓あいさつを、大谷暢顯・部落解放・人権政策確立要求中央実行委員会会長(真宗大谷派門首)▽太田誠一・自由民主党人権問題等調査会会長(衆議院議員)▽東順治・公明党副代表/党同和対策等人権問題委員会委員長(衆議院議員)▽川端達夫・民主党副代表/党部落解放推進委員会委員長(衆議院議員)▽福島みずほ・社会民主党党首/党部落解放運動推進委員会委員長(参議院議員)▽自見庄三郎・国民新党副代表(参議院議員)▽岡部謙治・日本労働組合総連合会会長代行(全日本自治団体労働組合中央執行委員長)▽清水秀行・部落解放中央共
闘会議事務局長(日本教職員組合書記次長)▽高松秀憲・全国同和教育研究協議会委員長▽中山武敏・狭山事件再審弁護団主任弁護人、の方がたからいただいた。
  来賓紹介後、中村彰信・大会運営委員長が大会の成立を宣言。石川一雄、早智子さん夫妻が狭山再審闘争への支援を訴えた。
  そのあと、一般活動報告を谷元中央書記次長、財務・会計決算報告を吉田中央財務委員長、会計監査報告を篠原中央会計監査委員、中央統制委員会報告を竹之内中央統制委員長がそれぞれおこなった。
  午後からは、提案事項として一般運動方針案を松岡中央書記長が、財務・会計予算方針案を吉田中央財務委員長が、規約改正に関する提案を松岡中央書記長が、部落解放同盟行動指針に関する提案を大野副委員長が、それぞれおこなった。
  その後、午後3時半から3分散会会場で運動方針案、規約改正案などをめぐって討議をおこなった。

松本副委員長の7選必勝こそ
  2日目は、前日の討議をもとに各分散会の報告がおこなわれ、全体討論では埼玉、奈良、大阪、福岡の4代議員が、①松本副委員長の7選必勝②狭山再審のとりくみ③自らの手で実態調査を④行政による後退を許さないとりくみ⑤戸籍などが他人によってとられる場合の本人通知制度⑥土地差別問題⑦先人が作った法律のなかにある運動の原点を頭のなかに入れ直した運動の展開を、などで意見が出された。
  これらの討議を受けて、まず谷元書記次長が全体討論の意見・提案にもとづいて本部の考え方をのべた。また、松岡中央書記長が分散会で出された意見をもとに答弁と集約に立ち、規約改正案、行動指針案のなかの字句修正とともに当面のとりくみ課題について本部の考え方を示した。
  採決に移り、報告事項、提案事項をそれぞれ賛成多数(規約改正案については3分の2以上の賛成)で採決した。
  大会スローガンを確認したあと、福田中執が松本龍副委員長の7選に向けた大会決議、西島書記次長が大会宣言を、それぞれ読みあげて提案、採択された。
  議長団退任あいさつにつづき、大野副委員長が閉会あいさつ。組坂委員長の力強い団結ガンバローで2日間の大会を終えた。


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