pagetop
部落問題資料室
NEWS & 主張
10年後の目標提案
90周年むかえ大阪集会

「解放新聞」(2012.08.27-2582)

 【大阪】大阪府水平社90周年記念集会が8月5日午後、大阪市・市民交流センターひがしすみよしでひらかれ、350人が参加した。赤井隆史・書記長は水平社100年(2022年)までに大阪府連が達成すべき部落解放運動の「4つの目標」を提案し、決意をのべた。
  ①「人権の法制度」を実現する(差別を禁止する法制度と再発防止などの社会的条件の整備を求めていく)②「社会的排除」と闘う(部落に居住する人たちの「地域協同組合」的な組織が求められている。社会的に包み込むような社会づくりの運動を展開していく)③「次世代への投資」に挑戦する(「雇用を創る」「財源を創る」「人材を創る」という3つの創造と位置づけ、具体的な受け皿となる法人組織の設立をめざし実践を開始する)④「部落解放同盟」組織の改革を断行する、の4点。
  水平社宣言の朗読のあと、主催者を代表して北口末広・委員長が、「危機を好機に、この日を契機に大阪の運動、世界の水平運動を盛りあげていきたい」と参加者に訴えた。来賓の組坂委員長は、「先人の遺業を受けついでいるのか自問自答することがある。新自由主義で貧富の格差が広がっている。こうしたなかで侵略でごまかそうとする政策がとられる。そういうものを乗り越えるため、労農水の三角同盟で闘った。先輩に学び、国際連帯を強化しなければならない」とよびかけた。
  功労者29人、物故者4人、功労1団体の表彰のあと、受賞者を代表して上杉孝實さん(京都大学名誉教授)、中川喜代子さん(奈良教育大学名誉教授)があいさつ。上杉さんは「ヨットは無風が一番困る。逆風を利用して前進を図る、チャンスと考えるべき」との考えかたを披露した。
  つづいて入門・ビジュアル教材『部落解放運動の歩み』(企画・制作=部落解放・人権研究所、3部構成・60分)のうち、DVD「戦前編・水平社の運動」(20分)を上映。全国部落史研究会運営委員の渡辺俊雄さんが「人間は尊敬すべきもの~水平社の運動から今日学ぶもの」をテーマに記念講演をおこなった。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)