pagetop
部落問題資料室
NEWS & 主張
全容解明と再発防止求め
福岡市内大量差別落書事件で要請

「解放新聞」(2012.09.10-2583)

 【福岡支局】「同和ヲコロソウ」など、福岡市内で昨年、54か所にわたって悪質な差別落書があいついで発見された事件(2566号既報)で、県連と福岡市協は7月12日、福岡市と福岡県を訪問して事件の全容解明と再発防止に向けて要請をおこなった。

福岡市、福岡県に要望書を渡す

 要請には、県連から組坂繁之・委員長、吉岡正博・書記長、福岡市協から池勝・書記長、松本紀雄・事務局員が参加した。
  要請先で組坂県連委員長は、「これほどの数の落書は前代未聞であり、いままでに経験がない。文言も挑戦的、攻撃的で、被差別部落大衆の存在そのものを否定しており、かつてナチスドイツがユダヤ人にたいして、憎悪感を煽るために書いた落書を彷彿させる内容となっている。この事件は私たちにとって、被差別部落大衆の「生々しき人間の皮を剥ぎ取」り、「暖かい人間の心臓を引裂」き「そこへくだらない嘲笑の唾まで吐きかけ」ているもので絶対に許すことはできない」と全容解明と再発防止策を要請した。
  これにたいして渡邊正光・副市長は、「この事件では市として警察に被害届を出し、庁内では「マニュアル」を作成し、全部署へ指導している」とのべる一方、今年6、7月に市役所敷地内の公衆トイレなどで「反社会的セイリョク 同和シネ」「同和 ミナゴロシ」など新たに発見された差別落書にたいしても「マニュアルが徹底されるよう再度指導していくとともに、今後、警備員の巡回の頻度を増やし「落書き禁止」の張り紙を設置。警察への被害届も提出する」と回答した。
  山崎建典・副知事は、「事件は福岡市で発生しているが、事件内容や市のとりくみを検証し、市町村にも働きかけていく」との方向性を示した。


「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)