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部落問題資料室
NEWS & 主張

実践交流し研究深める
差別、貧困、排除の克服へ
第47回全研

「解放新聞」(2013.11.18-2643)

差別主義や排外主義と闘う立場で
  部落解放研究第47回全国集会を11月6~8日、香川県高松市・総合体育館を主会場にひらいた。集会には40都道府県から5110人 が参加、「今日の部落差別の現実を明らかにし、格差拡大社会のなかで深まる差別と貧困、社会的排除の克服にむけた実践交流と研究活動をおしすすめ」た。集会では1日目の全体集会で香川県の部落解放運動の軌跡と課題を香川県連顧問でもある岡田健悟中央執行委員から聞き、記念講演としてマスコミと人権をジャーナリストの大谷昭宏さんがおこなった。2日目は、7分科会で研究や実践を報告・交流、フィールドワークもおこなった。3日目は全体集会で、記念講演として「障害者差別解消法」制定の意義と今後の課題を山崎公士・神奈川大学大学院法学研究科教授が、今日の日本社会を考えるを中島岳志・北海道大学大学院法学研究科准教授がおこなった。
  分科会では、部落史、部落の実態、人権教育・啓発、狭山再審、部落差別事件の現状、人権侵害救済制度の確立に向けた課題を報告、論議し、それぞれの研究、実践をより深めた。
  記念講演では、「意図的に差別、格差を必要としながら国防軍を作り出そうとしている。秘密保護法案は阻止したい。二度と戦争をしない国を作るのだということを心に刻もう」(大谷さん)、「私たち抜きで、私たちのことを決めないで」という国際的、国内的な当事者の運動が「障害者差別解消法」を作り出した(山崎さん)、「内閣で解釈改憲、事実上の憲法改悪がされることは、内閣には主権がおよばず、立憲主義の破棄である。お任せ民主主義ではなく、政治参加をはかろう」(中島さん)と、当事者、主権者が自覚をもって、人権を基礎において、制度や政治を変えていくことの重要性が語られた。
  1日目の全体会で主催者を代表して組坂委員長は、差別主義や排外主義が跋扈(ばっこ)する人権を取り巻く厳しい情勢を語りながら、人権社会を創っていく責任ある立場からの実践と理論創造を意見交換、論議をし、実りある研究集会にしていこうとよびかけた。

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