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部落問題資料室
NEWS & 主張

袴田巌さんは無実だ
即時再審開始を求め全国集会

「解放新聞」(2014.03.10-2658)
 【埼玉支局】48年前の1966年におきた一家4人殺害事件の犯人として逮捕され、無実を訴え続けている元プロボクサー・袴田巌・死刑囚の「即時再審開始を求める全国集会」が1月13日、静岡市の静岡県総合社会福祉会館でひらかれ、マスコミや支援者など350人が参加し、袴田さんの即時再審開始を訴えた。
  集会では弁護団の西嶋勝彦・弁護団長が、静岡地裁の証拠開示勧告で約600点の証拠が開示、弁護団はDNA鑑定や犯行着衣とされる「5点の衣類」など126点の新証拠を提出して結審したことを報告。また昨年12月には姉のひで子さんや弁護人の意見陳述が認められ、裁判官が巌さんに面会を求めたことなどをあげて「裁判長の英断だったと思う。今春には再審が開始されるだろう」とのべ、今後は再審開始決定後に、検察が即時抗告できない世論づくりと刑執行停止の闘いが必要と訴えた。
  講演では、「冤罪の構図と裁判官の責任」と題してジャーナリストの江川紹子さんが、えん罪の背景には、自白偏重という裁判官の責任とその意向にそった
報道しかしないメディアにも責任があると指摘した。つづいて、ボクシング元世界王者の輪島功一さんや、死刑囚で初めて再審無罪になった免田栄さん、島田事件の赤堀政夫さん、布川事件の桜井昌司さんと杉山卓男さん、東電社員殺害事件で無罪となったゴビンダさんの支援者らが連帯のアピールをおこなった。名張毒ぶどう酒事件特別面会人の稲生昌三さんは「再審を開始しないのは司法の殺人だ。日本中に再審開始の大合唱をつくり、勝利しよう」とよびかけた。最後に姉の袴田ひで子さんが、「こんなに大勢の支援者がいることを巌に伝えたい」とあいさつをした。

刑の執行停止と即時釈放を

 【静岡支局】1月13日の袴田さんの「即時再審を求める全国集会」に参加した県連は、再審開始決定がでたら、検察庁の即時抗告を許してはならない、47年という長期拘留による拘禁症を考慮すれば刑の執行停止と即時釈放をかちとらねばならない、と石川さんとともに袴田さんの再審無罪をかちとる決意を固めている。


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