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部落問題資料室
NEWS & 主張

いっそうの精進を誓う
曹洞宗が差別戒名の追善法要

「解放新聞」(2014.06.02-2669)
 曹洞宗被差別戒名物故者諸精霊追善法要が、5月14日午前11時から、群馬県桐生市の大雄院でいとなまれた。法要には、曹洞宗側から導師を務めた佐々木孝一・宗務総長のほか、両班、後両班、内局、関東管区長、センター統監、宗務所長、人権啓発相談員などの宗門関係者が140人。来賓として部落解放同盟中央本部、群馬県連、栃木県連の各代表者など30人が参列した。法要では、佐々木宗務総長が、「供養のことば」をのべた。つづいて読経がおこなわれ参列者が焼香した。中央本部からは、組坂委員長、坂本副委員長、片岡財務委員長が参列した。
  「供養のことば」で佐々木宗務総長は「わたしたち曹洞宗宗門は、釈尊両祖のおしえにのっとり世相に流されることなく、しっかりと現実の社会を見据え日常的実践のなかでのみ、本来の姿に立ち返ることができることを確信する。御霊の前にいっそうの精進を誓い供養の言葉とする」とのべた。
  また、法要のあとの主催者あいさつで佐々木宗務総長は、「差別戒名」改正の現況を報告。「差別墓石、差別戒名の改正のとりくみは、墓石改正寺院数145か寺にたいして、昨年度は2か寺の改正法要をとりくんだ。改正合計は138か寺となり改正率は95.5%。のこり7か寺。うち1か寺は改正協議をかさねている。過去帳改正については、288か寺のうち207か寺の改正がなされた。改正率は95%で、残りは11か寺。今後さらに、完全改正をめざし、一つひとつ状況をみすえながら、いっそう改正促励にはげむ所存」であるとのべ、「改正へのとりくみをきっかけとして、継続的に地域社会で宗門僧侶が差別解消に向けた啓発活動をおこなうための環境づくりをすすめ、ひき続き部落差別をはじめ、あらゆる差別解消のためにいっそうのとりくみを重ねてまいりたい」と決意をのべた。
  来賓を代表して組坂委員長が謝辞をのべるとともに、「早い差別戒名、過去帳問題の解決を願う。格差社会の進行で人びとのこころが荒んでいる。ヘイトスピーチもそのあらわれだ。仏教者のみなさんがこころを耕すことを心得てほしい」とあいさつした。

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