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部落問題資料室
NEWS & 主張

「いのち」から人権を考える
大分県民会議が夏期学習会

「解放新聞」(2014.10.20-2687)
 【大分支局】「牛が涙を流した」。部落解放共闘大分県民会議が2014夏期学習会を8月30日、大分市内の労働福祉会館ソレイユでひらき、300人をこえる参加者が「いのちの重さ」から人権を学習した。
  講演は、「いのちと仕事」をテーマに熊本県の食肉加工センターで働く坂本義喜さんがおこなった。
  坂本さんは、最初に「いのちから人権を伝えたい」とのべ、父の背中を見ながら育ち、生活のなかで仕事にも迷い、苦悩の日が続いたことを語り、時をへて、子どもの学校での保護者授業参観日に子どもが帰宅するなり「帰るときに先生からよびとめられて「おまえのお父さんの仕事はすごいよ」といわれた」と喜んで知らせてくれた。子どもからほめられるとうれしくなり、いまの仕事でもっとがんばろうと、あらためてスタートラインにたった、と話した。
  また仕事に関して、「入荷した牛に同行した飼育者の娘が、牛の首筋をさすり、そして涙しながら抱きついていた。…そのあと作業の現場で牛が自分の手を舐めてくれた。その時の牛の目のきれいなこと。初めて見た。そして最後に牛が涙を流した」と体験を話した。そのときには会場には声もなく音もなく、涙する人の姿が多く見られた。
  この日、参加者は「いのちをいただく」ことから、人権の重さをあらためて深く考えさせられる学習会となった。

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