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NEWS & 主張
 アジア太平洋地域
ユネスコ記憶遺産に
水平社と衡平社の連帯示す記録が登録
「解放新聞」(2016.06.13-2766)
 ベトナムのフエでひらかれていたアジア太平洋地域ユネスコ記憶遺産委員会総会(5月18~21日)で5月19日、水平社博物館の所蔵資料から「水平社と衡平社(ヒョンピョンサ)国境を越えた被差別民衆連帯の記録」5点をアジア太平洋地域ユネスコ記憶遺産に登録することが決定された。先に世界記憶遺産の選定からもれた「全国水平社創立宣言と関係資料」とは別に、水平社博物館が単独で登録を申請していた。
  決定をうけ、水平社博物館の隣の御所市人権センターで6月1日、奈良人権文化財団(水平社博物館を運営する公益財団法人)から理事長の川口正志さん(奈良県連委員長)、副理事長の守安敏司さん(前館長)と竹中洋幸さん、評議員の辻本節子さんが記者会見に臨んだ。
  水平社博物館館長の駒井忠之さんの司会ですすめられた記者会見で、川口理事長が「ユネスコの記憶遺産の地域版とはいえ、アジア太平洋地域で日本から日本と朝鮮を結ぶ運動史の記録が初めて登録されたことはマイノリティの運動の広がりを世界中に発信する基盤になる」「朝鮮通信使の資料も国際版での登録を期待している」と開会あいさつをした。守安副理事長が、昨年3月4日に香港での委員会に申請、今回登録された5点の資料と、アジア太平洋地域版に登録された意義などについて説明した。
  今回、登録されたのは①第3回全国水平社大会協議会提出議案(1924年3月)②米田富手帳(1924年)③米田冨名刺(水平社同人 京都市上京区鷹野北町 全国水平社連盟本部)④「衡平社趣意書」(大島水平社機関誌『火箭(ひや)』第1号、全国統一社、1929年1月)⑤猪原久重(いはらひさしげ)名刺。いずれも館で常設展示されている。

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