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NEWS & 主張

被害の実態など共有~原発、核、戦争もない社会へ
原水禁福島大会

「解放新聞」(2017.08.14-2823)

 被爆72周年原水爆禁止世界大会が7月29日、福島市・福島県教育会館での福島大会からはじまった。福島大会は2011年の福島第1原発事故以降、毎年ひらかれ、今年は720人が参加。収束のメドもたたず、とり返しのつかない被害を生んでいる事故の実態、多岐多様な問題をかかえこまされた被災者の現状を共有し、「核と人類は共存できない」を原点に、原発も核も戦争もない平和な社会実現へ「フクシマアピール」を採択した。

 今年は新たな試みとして「健康と甲状腺がんの問題」「避難解除による帰還と生活再建の問題」「放射性廃棄物の処理問題」という3つの分科会を実施した。

 主催は同世界大会実行委。西尾漠・副実行委員長は「福島の状況は何ひとつ解決されていない。深刻さは増している」と強調し、「議論を広島、長崎につなぎ、沖縄にも思いをはせ、豊かな大会に」と主催者あいさつ。福島県平和フォーラムの角田政志・代表は「被曝の事実としっかりと向きあい、しっかりした補償を求めよう」と語り、3月末の避難指示解除についても「生活再建の補償を責任をもってする姿勢を鮮明にさせよう」と訴えた。福島第2原発廃炉も訴えた。

 基調提案では藤本泰成・事務局長が、米国の「核の傘」のもと「核兵器禁止条約」に反対した日本政府を批判し「原発技術、再処理技術は核兵器政策と一体」と強調。事故と被災者の現状と責任の追及を説き、「私たちがしなければならないことは何か。しっかりと議論しよう」と訴えた。

 双葉地方原発反対同盟や高校生平和大使の訴えに続き、脱原発弁護団全国連絡会の海渡雄一・共同代表(弁護士)が「福島原発事故の責任と原発再稼働をめぐる司法の現状と課題」と題して講演。翌30日はフィールドワークをおこなった。

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