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統一自治体選挙での組織内・推薦候補の必勝に向けて
全力でとりくみをすすめよう

「解放新聞」(2019.03.04-2897)

 「部落差別解消推進法」の具体化に向けて、全国で条例制定・改正のとりくみがすすんでいる。2月21日には、福岡県議会で「福岡県部落差別の解消の推進に関する条例」が可決された。これは、1995年に制定された「福岡県部落差別事象の発生の防止に関する条例」を「推進法」制定をふまえて全面改正したものである。都府県段階では、はじめての条例となった。

 この間、2017年12月に可決された兵庫県たつの市での「部落差別解消推進条例」をはじめ、兵庫県加東市や愛知県津島市、高知県土佐市、宮崎県えびの市、日向市での条例制定、福岡県、大分県、熊本県内の市町などで条例改正がおこなわれている。「推進法」制定以降、法務省、文部科学省をはじめ政府各省がこれまでの施策を漫然とすすめているなかで、自治体での条例制定・改正は、地域での「推進法」具体化にとって重要な条件づくりになっている。

 こうした条例制定・改正のとりくみでは、自治体議員が大きな役割を果たすことはいうまでもない。とくに組織内議員は、地域での部落解放運動と深く連携し、議会のなかで部落差別の実態を訴え、部落差別撤廃に向けた施策の推進を実現するための政治活動をすすめている。都府県連、地区協議会、支部もまた、部落差別の実態、地域の要望の集約、運動の情報など、自治体議員が十分に日常的に部落差別撤廃のための政治活動がすすめられるように、日常的な連携を深めていくことが必要である。

 本年4月には統一自治体選挙がおこなわれる。組織内候補、推薦候補の必勝に向けて支援活動をすすめよう。地方議会では、条例制定・改正のような「推進法」の具体化をはじめ、より生活に密着した課題でのとりくみなど、部落差別撤廃に向けた政策の実現が求められる。さらに自治体での組織内議員、推薦議員の部落差別撤廃に向けたとりくみそのものが住民にたいする啓発活動にもつながる。組織内候補、推薦候補の当選をめざして選挙闘争に全力をあげよう。

 2月24日に実施された沖縄県での辺野古新基地建設の賛否を問う県民投票の結果は、投票率が52・48%で、反対票が43万4273票、約72%だった。昨年9月におこなわれた県知事選挙で当選した玉城デニー・知事が獲得した過去最高の39万6632票をこえ、新基地建設にたいする沖縄県民の意思が明確に示された。沖縄県内のすべての41市町村で反対票が上回り、沖縄県民の重い選択が示されたわけで、安倍政権は、この沖縄県民の意思を受け止め、新基地建設の計画を見直し、埋め立て工事を中止しなければならない。

 政府は、新基地建設について、総事業費2405億円としていたが、県は最終的に2兆5500億円になるとの試算を出している。軟弱な地盤であることがわかり、その改良工事に7万本以上の砂杭を打ち込むという「無謀な公共工事」までふくまれている。この間、民意を無視し土砂投入を強行するなど、県民のあきらめを強制し、普天間基地の固定化を避けるとして県民の分断を強いてきた。

 こうした沖縄にたいする米軍基地問題をふくめた差別構造は、われわれ自身の問題である。沖縄の民意をしっかりと受け止め、辺野古新基地建設反対の闘いをすすめよう。

 今回の県民投票では、沖縄の若い世代がその先頭に立って奮闘してきた。また、それぞれの自治体議員が、自民党などの反対運動を乗りこえ、各議会での県民投票に必要な事務費などの補正予算を成立させてきた。まさに自治体議員も、沖縄県民の意思を明確に示す県民投票の実現に大きな役割を果たしてきた。

 また、東京都国立市では、昨年12月に「国立市人権を尊重し多様性を認め合う平和なまちづくり基本条例」が制定された。この条例は、すべての人を社会の一員として包摂すること(ソーシャル・インクルージョン)を基本理念としている。その基本理念をもとに、部落出身者をはじめ、民族、性別、障害、性的指向などを具体的に例示し、差別を禁止している。罰則はないものの、市長の諮問機関が救済策を検討し、実施するなどの救済措置も明記されている。

 この条例の制定に向けては、支部や市民運動と連携して粘り強くとりくみをすすめてきた自治体議員が大きな役割を果たした。このように、住民の要求を実現していくためにも、自治体議員との連携が重要である。

 この間、近畿・東海・北陸ブロックでは、組織内自治体議員の連携を深めるために、「部落解放・人権議員ネットワーク」を結成し、とりくみをすすめている。また、奈良や大阪、兵庫などでは、それぞれ組織内自治体議員を中心にした議員連盟組織が活動しており、学習会やフィールドワークの成果を議会活動に活かし、本人通知制度の導入、ヘイトスピーチ対策など、施策の推進をかちとっている。地域での部落解放運動に連帯する自治体議員の結集に向けて、選挙闘争をさらに強めていこう。

 今回の統一自治体選挙がとくに重要なのは、その後の参議院選挙の結果にも大きく影響するからである。

 安倍政権は、日本銀行による「異次元の金融緩和」での株価高騰を背景に好景気を演出してきたものの、実体経済が好転せず、実質賃金も低下しており、アベノミクスの失敗が明らかになっている。さらに、防衛省が「存在しない」としていた陸上自衛隊のイラク派遣の活動報告書(日報)や南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の日報の隠ぺい、森友学園と加計学園問題の疑惑隠し、政府各省庁で明らかになった障害者雇用水増しや統計不正問題などが続いている。

 こうしたアベノミクスの失敗、疑惑や不祥事にたいして、安倍首相自身は虚偽説明や居直りを続けている。しかも安倍政権は、米国への一方的従属のもと、沖縄・辺野古の新基地建設や高額兵器の購入をはじめ、中国や韓国との対立を深めるなど、「戦争をする国」づくりと憲法改悪策動がますます強まっている。また、生活保護費の削減をはじめとした社会保障制度の改悪や長時間労働を合法化する「働き方改革」の強行、10月の消費税増税など、いのちや生活を脅かす政治がすすめられている。

 われわれは、安倍政権のこうした戦争推進政策を許さず、統一自治体選挙で、人権・平和・民主主義の確立に向けた政治勢力の結集をめざそう。とくに統一自治体選挙前半での、府県議会選挙や政令市議会選挙には福岡、兵庫、広島、奈良、京都、和歌山や福岡市、大阪市、堺市などで組織内候補が立候補している。

 部落解放運動の前進のために、すべての組織内候補、推薦候補の必勝をかちとるために、全力をあげて統一自治体選挙闘争にとりくもう。

 

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