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受注者へのパワハラで指針〜府職員の差別発言受け、4月から施行
大阪

「解放新聞」(2019.04.29-2905)

 【大阪支局】 昨年8月の大阪府との基本交渉で追及した府職員による差別発言を受けて、大阪府は府職員が受託事業者の従業員などにパワハラなどの不適切な行動をとらないよう、人権上の配慮や公務員としてのコンプライアンスなどを盛り込んだ「(仮称)業務委託契約における受注者の立場に配慮した業務執行に関する指針」(指針)を策定、4月から施行した。

 この事件は、2017年6月に、府所管施設内にある業務委託先の事務所で、府のA職員が受託事業者のB社員とのやりとりのなかで「士農工商エタ・ヒニンやなあ」と発言したもの。基本交渉で府は「本人が差別発言をおこなったとする事実は確認できなかったが、府職員が同席するもとで差別事象があったと考える」といったあいまいな回答をしていた。

 基本交渉で府が約束していたA職員にたいする再度の事実確認などをふまえて昨年11月30日に府連と大阪府との意見交換会がひらかれた。岡本圭司・府民文化部長は「府施設内で差別事象が発生したことは本当に残念で、大変重く受け止めている」とあいさつ。赤井隆史・府連委員長は「世界中にひらかれた大阪として人権の問題は大事だと思っており、そういったなかで起こった事象というとらえ方をすべき」とのべた。

 A職員の所属部長は「当部所轄施設内で府職員同席のなかで発生した今回の差別事象は誠に遺憾。公務員として同和問題にたいする認識不足があったと考えており、職員にたいする啓発が十分ではなかったと認識し、深く反省している」とのべたものの、具体的な事実関係については「A職員本人に何回事情を聞いても認めない」などと理解に苦しむ見解に終始した。

 これにたいし、府連は「B社員の同僚2人が、A職員の発言を聞いたという客観的な事実をみるとA職員が発言したという見解にいたらないとおかしい。本人が発言を否定しているとしても、府の判断として「A職員がいった」という見解を出し、そこから反省して再発防止に向けてとりくむべき」などと厳しく追及した。

 府は、A職員の所属部内において同和問題に関する研修を実施することを表明。また、業務委託における発注者と受注者との不平等な取り扱いについて府連が指摘し、これを受け、府職員が受託事業者の従業員等にパワハラなどの不適切な行動をとらないよう、人権上の配慮や公務員としてのコンプライアンスなどの内容を盛り込んだ「指針」策定を表明。2月には府連に説明し、4月の施行となった。

 府連からは、▽人権研修は参加・体験型で実施すること▽「指針」については現場で働く受託事業者従業員に確実に周知できるような方法を考えること、など実効性のある対応を求めた。

 

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