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ずさんな個人情報の扱い 〜愛知県共闘がただす
名古屋市

「解放新聞」(2019.10.28-2928)

 【愛知支局】 部落解放愛知県共闘会議(豊田弘・議長)は7月23日、名古屋市役所で、「推進法」をふまえた市のとりくみをはじめ部落差別解消をめざす施策について名古屋市と交渉をおこなった。市からは堀場和夫・副市長はじめ関係部局職員が出席、県共闘からは豊田議長をはじめ幹事らが出席したほか、県議、市議が同席した。

 インターネット上の悪質な差別事象があいついでいるなかで、市はモニタリングのとりくみ状況について「部落所在地を現示するような表現、部落にたいする誹謗中傷する書き込み、関係者情報の開示などにたいして内容に応じて法務局に削除要請している。これまで11件について削除要請した。また全国人権同和行政促進協議会を通じて削除要請した事案もある。課題としては削除要請するが実際に削除される件数はなかなかあがってこない。これにたいしては同協議会を通じて法務局に強く要望している。要請にたいしてはどのように対応したかも教えてほしいと要望している。法務省からは情報が流れないという現実がある」と答えた。

 各区役所では、戸籍謄本の紛失、誤送付、本人通知制度にかかわる届出書の紛失などが起きている。県共闘からは職員、出先機関ならびに外郭団体職員への研修の徹底を求めた。

 市は「戸籍原本や除籍簿の紛失、戸籍謄(抄)本交付申請書などの誤廃棄、住民票写しの紛失に加え、住民票写しの誤交付が昨年度は6区で6件、また、戸籍届出書紛失(2018年4月・南区役所)、本人通知制度にかかわる登録申請書の紛失(2019年3月・千種区役所)など、戸籍・住民基本台帳等に関し、このような事態を招いたことについて大変重く受けとめている」とし、「チェック機能の強化など再発防止策を講じるとともに、研修を実施し職員の意識向上をはかった」と回答。県共闘からは「部落出身者や婚外子にたいする差別の深さを職員が理解していない証左」と指摘し、「大切な個人情報であることを、しっかり認識し職務にあたってほしい」と強く求めた。

 名古屋市立大学で元院生が部落差別発言をした問題(大学はこの元院生を退学処分。差別発言をした元院生が退学処分取消しを求めて提訴。最高裁で2018年5月1日、元院生の敗訴が確定)で、県共闘からは「差別発言を受けた職員は退職せざるを得ない結果となっている。部落差別により仕事を奪われた。差別事件が起きたときの初動対応に問題があったといわざるを得ない」とただした。市は「大学に認識がなかった」と認め、「教職員向けに差別事象発生時における差別事象対応マニュアルにもとづく対応、学生にたいしては人権問題などへの理解を深める講義に加え、同和問題について問題点を考える機会を設けるための講義開講を検討しており、周知の徹底を要請した」と答えた。

 豚コレラの発生(田原市、豊田市、西尾市等)により、部落産業の皮革、内臓・食肉関連業界は多大な影響を受けている。県共闘からは部落産業への支援、また卸売市場法改正(2020年6月予定)で民営化も可能となることから県内の業者が大きな影響を受けないような対応を求めた。市は「法改正にともない条例の改正が必要で事業者の意見をしっかり聞かせていただき対応していきたい」と答えた。

 

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