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悪質さが浮き彫りに 〜第3回証人尋問
復刻版裁判

「解放新聞」(2020.10.15-2968)

 第3回証人尋問は9月28日午後。9月15日に新しく就任した成田晋司・裁判長のもと、被告のMとJにたいする証人尋問と、原告の川口泰司さん(山口)への証人尋問がおこなわれた。

 被告は代理人弁護士がいないため、MとJへの主尋問は、被告が用意した質問を左陪席裁判官が読む形で実施。反対尋問は、Mには河村健夫・弁護士と山本志都・弁護士が、Jには指宿昭一・弁護士がおこなった。

 主尋問では、Mは、復刻版出版禁止などで自分は部落差別を受けている、復刻版には「よくやってくれた」などの反響、「部落探訪」には「批判されるより、感謝されていることのほうが多い」などと居直りに終始。

 反対尋問では、河村弁護士は、「部落地名総鑑」が就職差別目的と知りながらの「部落地名総鑑の原典」という復刻版のキャッチコピー、法務省依命通知を見ての「部落探訪」タイトルへの「学術・研究」追加、原告の実家訪問や故人となった原告の本籍地への自分の本籍移転など、事実関係を追及。復刻版禁止の仮処分命令後にほぼ同内容で販売した「全国部落解放協議会5年のあゆみ」をMは「パロディ本」と証言。仮処分命令が出ても実害はない、表題を変えて別の名目で出版するとか回避方法はある、などのツイッター投稿も「事実を書いただけ」と。「日本は法廷侮辱罪がないので、やりたい放題できますし」の投稿も本心であり、「やりたい放題したい?」という質問に「はい」と答えるなど悪質な本心を証言した。

 山本弁護士は、同和地区をさらすMの一連の行為を、鳥取ループのブログやツイッター投稿、「苗字でポン」「住所でポン(のちの「ネットの電話帳」)」などをもとに追及。Mは、「同和地区Wiki」も、これまでに裁判所などが認めてきた差別情報を「盛大に載せた場合にどうなるか見たいという興味」と認め、仮処分決定後は「全国部落解放協議会5年のあゆみ」の販売のために「全国部落解放協議会」を再稼働させ、約100人の会員内でさまざまな情報を共有していることを証言。復刻版は「公共の福祉にかなうもの」とのべた。

 Jにたいする質問では、指宿弁護士が、部落解放研究第24回滋賀県集会(17年、2802号既報)の分科会での被告の退席問題について、当日の録音の反訳書をもとに事実関係を追及、強制的に排除、私物没収など、事実とかけはなれた被告の主張を明らかにした。

 原告の川口さんは、指宿弁護士の質問に答える形で証言。新年に届けられた差別ハガキの被差別体験や、プライム事件―差別身元調査を証言、部落差別の現状を示し、本裁判でも被害の拡大を恐れて提訴できない被害者が大勢いることを語った。滋賀県集会の当日の経緯もくわしく報告。差別されない権利の侵害と、全国水平社いらい100年の解放運動の成果を破壊する被告の悪質さを訴えた。

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