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NEWS & 主張

労働局と意見交換 〜ネットの差別情報問題などで
愛知県共闘会議

「解放新聞」(2021.02.05-2979)

愛知労働局に要請書を手渡す豊田弘・議長(左)(2020年12月18日・名古屋市)

愛知労働局に要請書を手渡す豊田弘・議長(左)(2020年12月18日・名古屋市)

 【愛知支局】 部落解放愛知県共闘会議は昨年12月18日、名古屋市・三の丸庁舎で愛知労働局と意見交換会をおこなった。インターネット上に被差別部落を暴く情報など差別情報が氾濫している問題や公正採用選考の現状、コロナ禍のなかでの雇用支援などで話し合った。新型コロナ感染対策下で、県共闘から8人、労働局から8人が参加した。

 冒頭、豊田弘・議長は、「新型コロナウイルス感染者や医療従事者、その家族への偏見や差別が深刻になっており、人権が問われる一年だった。差別の拡散には無責任なインターネットへの書き込み、SNSへの投稿が多多見られ、人権問題がとりざたされているいまこそ、部落問題をはじめ既存の差別問題を解決するきっかけになればと思う。就職差別の撤廃を。社会に出ようとする人が、その入り口段階から本人の能力、適性以外で評価されてはならない」とあいさつ。

 県共闘から、法務省「部落差別の実態に係る調査結果報告書」の人権擁護機関が取り扱った部落差別等に関する人権相談で、正当な理由のない身元(戸籍)調査の項目は、調査期間すべての年で0%だが、身元調査は表に出ない問題、と指摘。識別情報摘示では、鳥取ループ・示現舎のように部落を暴く人が増えていることもわかった。ネット上の「部落差別の実態に係る調査結果」では、識別情報摘示、特定・不特定者への誹謗中傷が多く、部落差別・同和問題に関するサイトの閲覧理由では明らかな差別利用もわかった。深刻な実態にたいし、労働局の受け止め方と要請への回答を求めた。

 職業安定部の神野智恵子・職業対策課長からは、つぎのような回答があった。

 ネット上の匿名での部落差別や誹謗中傷については、職業安定部全体で情報を共有。学卒求人説明会や公正採用選考人権啓発推進員研修会等、参集形式の場面で周知・啓発を強くしている(参集形式は20年度は新型コロナ対策で中止)。20年度はホームページ上で企業向け、学生向けの啓発を周知。

 高校生や大学生の就職面接については、ウェブオンラインの面接が増え、一対一なので学生からの指摘・報告がない限り、何を聞かれたかがわからない。逃げ場がない状況のなか、学生がそのまま答えてしまうこともあろうかと思う。就職面接のサポートセンターから各学校へは、不適切な質問、適正に関係のない質問等は答えなくていいと通知。就職のさいのエントリーシートは企業ごとに自由につくられており、最近は写真や性別欄をなくしたり学校名を書かないところもあれば、いまだに家族構成や本籍地を記入させるところもある。就職差別撤廃に向けた連合の調査結果については、まだこんなに多く不適切な質問をするところがあると驚いた。過去から代代続いており、悪気なく無知でそのままエントリーシートが使い続けられている現状がある。ハローワーク窓口での企業への声掛けやエントリーシートの添削指導、違反事象の把握、不適切事案が確認できた場合はその都度必要な確認・指導をし、適切なエントリーシートの使用を周知・啓発している。

コロナ禍で解雇の労働者への支援を

 新型コロナウイルス感染症拡大で解雇を余儀なくされた労働者については、ハローワークは職業相談時に求人情報の提供、個別担当者制、就職支援セミナー、訓練校などの支援を案内。外国人労働者の解雇・雇止めの相談件数はひじょうに多い。コロナ禍で自国へ帰れない状況への措置で特別な在留資格も取得できるので、アルバイト等の紹介もしている。被差別地域出身ということでの解雇の報告はないが、本人の申し出がない限り把握が難しい、申し出があった場合は連携をとり対応、とあった。

 そのほか、コロナ禍での障がい者雇用、とりわけ教育関係現場での雇用率の低さについて意見が出た。

 冊子『差別のない採用選考(愛知県労働局就業促進課・発行、愛知労働局・監修)』については、企業内同和問題研修推進員(77年)、公正採用選考人権啓発推進員(97年)設置の経過をきちんと記載することなど、監修の強化を求めた。

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