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部落差別発言で不動産会社と確認糾弾会 〜意識変える研修を
大阪

「解放新聞」(2021.02.15-2981)

根深い差別意識を変える研修につなげる前向きな場にと赤井委員長があいさつ(2020年12月16日・大阪市)

根深い差別意識を変える研修につなげる前向きな場にと赤井委員長があいさつ(2020年12月16日・大阪市)

 【大阪】 大阪同和・人権問題企業連絡会(大阪同企連)の加盟企業を親会社とする不動産会社の本社経営管理本部人事部長(50代)が昨年7月、業務終了後の飲み会の席で30代の部下にたいし部落差別発言をしたことが発覚。同12月16日午前、大阪市・HRCビル内で大阪府連との確認糾弾会がひらかれた。当該不動産会社から社長、専務取締役経営管理本部長ら3人、親会社から上席執行役員経営管理本部人事部長ら3人が出席し、大阪同企連からも柄川忠一・理事長が同席した。府連からは赤井隆史・委員長、髙橋定・副委員長、村井康利・書記長ら6人が出席した。発言者のB部長は10月に降格、東京に異動し、コロナ禍の同社規程で他府県に移動できず欠席。本人に事実確認できない異例の形式となった。

 不動産会社社長が「人権啓発が実を結んでおらず、大変残念。責任者の行為として、遺憾の念に堪えない。任命責任を痛感している。先頭に立って再発防止に邁進したい」とのべ、赤井委員長は「会社で相当レベルの研修を受けても、酔って小さい頃の経験や記憶が無意識に出てしまう。根深い差別意識を変える研修のあり方につなげていける前向きな場にしたい」と応じた。柄川理事長は「心の奥にある偏見にたいし、会員同士が情報共有し研修をすすめたい」、親会社人事部長は「本人には深い内省、差別意識の払拭はもちろん人格的成長を期待したい」とし、社で3回目となる差別事件を機に「つぎの世代にしっかり継承する。親会社として人権全般の指導を徹底していきたい」とのべた。

部落出身者がえらそうな、と酒の席で部下に

 差別発言があったのは、7月17日の業務終了後、飲み会2次会のスナックで深夜1時過ぎ。その場にいない女性従業員の話題で、Cの「あの人は良い人だけど田舎者だ」との発言にAが「田舎者と言わなくても、良い人だけでいいだろ」と反論、数回のやりとりでAは厳しくCに注意したが、Cは返答せず。そこに突然、B部長がAに「お前みたいな部落出身者がえらそうなことを言うな」と発言。Aは一気に酔いがさめ「その発言は問題ですよ」とB部長をとがめると、「できるものだったらやってみろ」と居直り、「Aの出身地の滋賀県は部落だから琵琶湖にブラックバスが住んでるねん」などと続けた。

 Aは部落出身でないが、B部長の発言は「言ってはならない発言であり問題」と考え、1週間後、上司の法務室長に相談。▽B部長から部落差別発言を受けた▽同席していたCから身体や股間を複数回触られ、不快だったと訴え、ハラスメント防止規程に則り会社に対応を求めた。

 あらためてAによる書面での報告を受け、B部長への事実確認ヒアリング、B部長からAへの謝罪、親会社への報告後、親会社による同席者全員への個別ヒアリング、B部長への再ヒアリングと研修などがおこなわれた。

 奈良県出身のB部長は同和教育や研修を受けつつ、中学時代の同和地区生徒からの暴力、幼少から父親に聞かされた「商品の代金を払わない」「差別発言をした人をみんなで吊し上げる」等の「悪いイメージ」から無意識の偏見や差別意識を払拭できなかった。日頃から親しいと感じる人にミスを指摘したり、いじって笑いをとったりしながら、おとしめる意図はなかったというB部長と周囲との意識のズレも明らかになり、「相手の立場になって考える」能力が欠落していたのかもしれない、とものべていた。

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