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ネット差別に対応を 〜府連が大阪法務局と協議
大阪

「解放新聞」(2021.08.15-2999)

 【大阪支局】 インターネット上の部落差別への対応などについて大阪府連は7月6日、大阪法務局人権擁護部と協議をおこなった。法務局からは北田英明・第一課長、和久田明生・第二課長、原田剛・第三課長らが出席。府連からは赤井隆史・委員長、村井康利・書記長らが出席した。

 「全国部落調査」「部落探訪」などネット上には悪質な部落差別情報が長年にわたって放置され続けている。全国の支部や自治体などが数多く削除要請をおこなっているが、いまだ削除されないまま公開され続けている。

 2018年12月には法務省が全国の法務局に「部落差別の歴史的本質を踏まえると、同和地区に関する識別情報の摘示は、目的の如何にかかわらず、それ自体が人権侵害のおそれが高い、すなわち違法性のあるものであり、原則として削除要請等の措置の対象とすべきである」との「依命通知」を出し、対応を求めたが、状況は改善していない。

 協議では、府連からあらかじめ提出していた▽ネット上に放置されたままになっている「全国部落調査」「部落探訪」を削除してほしい。削除できないのであればその理由を示してほしい▽部落の所在地の摘示について大阪法務局が認知した件数、そのうち削除された件数▽依命通知の「本来あるべからざる属性に基づく差別」という表現について、一部で「部落」や「部落出身者」そのものが存在しないかのような理解がなされている節があるが、法務省としての見解を、などについて回答を求めた。

 大阪法務局は▽個別事案の対応については回答を差し控える。一般論としては申告や通報によってネット上の人権侵害情報を認知した場合は、被害者に削除依頼の方法を助言するなど、援助をおこなうほか、それが困難であれば(大阪法務局として)削除要請の措置を講じている。特定の地域を同和地区と指摘する情報についても、申告や通報により情報の存在を認知した場合は人権侵犯事件として調査をおこない、違反性を判断したうえで、事案に応じて削除要請などの措置を講じている、と回答。

 また、2020年度のインターネット上の識別情報の摘示について救済手続きを開始した人権侵犯事件は9件。▽依命通知中の「本来的にあるべからざる属性に基づく差別」との記載は、部落差別そのものが歴史的に差別をおこなうこと自体を目的として政策的、人為的に創出された属性によるものであり、本来そのような属性に基づく差別があってはならないということをのべたものであって、部落や部落差別の当事者が存在しないことを意味するものではない、とした。

 これらの回答にたいして府連からは、▽「本来あるべからざる属性に基づく差別」の表現▽救済手続きを開始した9件の内容、などについて再質問。

 大阪法務局は「本来あるべからざる属性に基づく差別」との依命通知の表現が「部落や部落差別の当事者が存在しないということを意味するものではない」との回答は法務省にも確認したものと明言。救済手続きを開始した9件については「すべてを削除要請したかについては回答を差し控えるが、いまの時点で手続きが終結、完結したものは5件」と明らかにした。

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