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中国人を強制連行 負傷112人、死者29人 〜広島県でフィールドワーク
広島

「解放新聞」(2022.03.15-3020)

 【広島支局】 中国人強制連行・中国人被爆の歴史を学ぼうと昨年12月12日に、安芸太田町坪野にある中国電力安野発電所と周辺の中国人収容所跡地をまわるフィールドワークをおこなった。主催はNPO法人ひかり。

 広島安野・中国人被害者を追悼し歴史事実を継承する会の川原洋子さんが、「戦争末期、労働力不足を補うため、日本政府と企業は朝鮮人や中国人を強制連行した。「強制連行」ではなく「労工」として自由意志で行くと偽装され日本に連れてこられた。8キロ㍍の導水トンネル工事や、発電所の基礎工事は苛酷な労働環境でおこなわれた。雪のなかを裸足で歩かされ、満足な食事も与えられず、働けなくなると食事を減らされた。帰国までの1年間に112人が負傷、269人が病気にかかり、29人が死亡。日本政府が強制連行を公式に認め、遺憾の意を表明したのは1994年6月、戦後49年目のことだった。発電所工事を請け負った西松建設との和解後、企業と被害者・遺族が共同で建立した「安野 中国人受難之碑」には、強制連行された360人の名前とともに、「歴史を心に刻み、日中両国の子々孫々の友好を願う」という言葉が刻まれている」と解説した。

 参加者からは「強制連行・強制労働の事実から学ぶことの重さを感じた一日だった」という感想がだされた。

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