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琉球遺骨返還訴訟控訴審へ 〜地裁判決を批判的に学習
大阪

「解放新聞」(2022.09.05-3038)

丹羽弁護団長が地裁判決の問題点と控訴審方針を示した。左は崎浜盛喜さん(8月24日・大阪市)

丹羽弁護団長が地裁判決の問題点と控訴審方針を示した。左は崎浜盛喜さん(8月24日・大阪市)

 【大阪】 戦前、人類学研究の名のもとに、沖縄・琉球王の百按司墓(むむじゃなばか)を京都帝国大学の研究者が盗掘し、遺骨を研究材料とした問題で、京都大学を被告とし、遺骨の返還を求めて京都地裁に提訴した琉球民族遺骨の返還請求訴訟。4月21日付で京都地裁が請求を棄却した不当判決にたいし、原告4人は同月28日に控訴状を提出し、舞台を京都地裁から大阪高裁に移すことになった。

 9月14日の第1回控訴審に向け、京都地裁判決の問題点を明らかにするとともに、運動の方向性を共有しようと「琉球民族遺骨返還訴訟 大阪高裁控訴審にむけて―京都地裁判決を批判する」と題し8月24日夜、大阪市・エルおおさかで学習会がひらかれた。主催は「琉球民族遺骨返還請求訴訟を支える会・大阪」。

 丹羽雅雄・弁護団長が地裁判決の概要と問題点を解説し、1回で結審させない控訴審方針と裁判にとどまらない社会運動の方向性を提案した。「琉球人遺骨返還を求める奈良県会議」共同代表の崎浜盛喜さんは、琉球・沖縄人として主体的にかかわることの重要性について発言。「琉球民族遺骨返還請求訴訟を支える会・大阪」からは、西浜楢和さんが、戦没者の遺骨が混じった土砂を辺野古埋め立てに使う不当性は認知されてきたが、同じ遺骨問題として通底するのは植民地主義だとのべた。

 第1回控訴審は9月14日10時30分から大法廷で。開廷前の9時30分からの入廷行動までの集合、大法廷での大勢の傍聴、報告集会への参加をよびかけた。

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