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差別発言に抗議 〜日本維新の会と話し合い

「解放新聞」(2022.10.15-3042)

 9月13日午後、東京都内の衆議院第一議員会館の会議室で、日本維新の会の石井章・参議院議員の差別発言にたいする話し合いをおこなった。日本維新の会から藤田文武・幹事長(衆議院議員)と石井章・参議院議員本人が出席、同盟から赤井書記長と大西総務部長が抗議と申し入れをおこなった。

 石井議員は、6月5日、千葉県柏市駅前の街頭演説で、橋下徹・元日本維新の会代表について「橋下徹さんは、自分もそういう差別を受ける地区で生まれて、ろくすっぽ勉強できる環境じゃなかったけども…。今わが党とは一線を画してますから、別な分野で働いていますが…」などと発言。

 中央本部は、橋下・元代表が劣悪環境の地区(被差別部落)で生まれたにもかかわらず立派になったという予断と偏見に満ちた悪質な差別発言であること。さらに、発言には事実と異なる内容もあり、差別を助長するものであるとして、6月17日付で、本人と松井一郎・代表(当時)宛てに抗議文を送付していた。

日本維新の会 人権委員会を設置
「機能させることが重要」と赤井書記長

 日本維新の会の石井章・参議院議員の差別発言にたいする話し合いでは、藤田幹事長が、参議院議員選挙や党の代表選挙があり、早急に対応ができなかったことを謝罪、馬場伸幸・代表名の「謝罪と見解」について説明。石井議員も「差別発言の撤回とお詫び」を提出、謝罪した。

 赤井書記長は、橋下元代表にかかわっては、かつて週刊誌報道で出自を暴く内容の記事が掲載され、糾弾会がもたれたことを説明。さらに、日本維新の会としては、これまでも、片山虎之助・参議院議員の「特殊部落」発言、長谷川豊・参議院比例区公認候補の差別講演事件などが続いてきた。差別講演事件では、「検証委員会報告書」も出されてきたが、今回の差別発言事件が起こり、この「報告書」の内容がきちんと党全体のものになっているのか疑問だとして、厳しく指摘した。

 藤田幹事長は「その点は十分に反省している。懸案の党内の人権委員会設置については、いままで国会議員団のなかにあったダイバーシティ推進局を党の機関として格上げし、そのもとに人権委員会を設置することとした。幹事長直属の機関として、差別問題・人権問題のとりくみの中心となって機能するようにしていく」と回答。石井議員は「地元の茨城県では、運動団体のとりくみにも参加し、理解をしているつもりだったが、深く反省をしている。今回の差別発言の反省をふまえ、あらためて、部落問題の解決に向けて努力したい」とあらためて謝罪した。

 大西総務部長から、石井議員にたいして、「地元の運動団体と協力関係にあったのなら、地元ではこのような差別発言をしないはず。それが他県では平気で無意識のうちに差別発言をしてしまう程度の理解だったのではないか。反省をふまえて、今後は、党内でも、率先して部落問題や人権問題のとりくみの先頭に立ってもらいたい」と要請。

 赤井書記長はまとめとして、「党として人権委員会をきちんと機能させていくことが重要。国会議員や自治体議員の認識を深めるような活動をすすめてもらいたい」と強く要望した。

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