
「解放新聞」(2026.3.25-3170)
【大阪支局】 ヒューライツ大阪と関西NGO協議会が特別企画「目の前でマイクロアグレッションが起きたなら―私たちにできることを見つける」を昨年12月15日、大阪市内のJAM西日本会館でひらき、64人が参加した。
マイクロアグレッション(MA)は、マイクロ(小さい)とアグレッション(攻撃)が合わさった言葉で、対人関係のなかでおこる差別的言動をさす。悪意なく発言したことが受け手を不快にさせるもので、偏見や無知、無関心から生じる。
冒頭、話題提供として、ヒューライツ大阪の朴利明(パク・リ・ミョン)さんが報告。参加者への事前アンケートの結果をもとに、組織やコミュニティのなかでMAを目撃することがある一方、組織などでのとりくみが追いついていない状況があると指摘、目撃したときに介入をためらう理由について、①相手からの反発などのリスク②その場の雰囲気③MAと判断しがたい状況のあいまいさ④味方がいない場合の孤立感⑤組織的な制度の不在、に分類し、これらが立ちはだかるなかで個人や組織レベルでどう対処するか、と投げかけた。
講演した心理学者のモニカ・ウィリアムズさんは、人種的MAとは、その背景に社会のマジョリティがつくりあげた「常識」にもとづくステレオタイプがあり、加害者が否認可能な人種差別行為であり①固定観念を強化し②不平等な社会規範や権力格差を強化し③排除を再生産する、と定義。発言や行動に限らず、環境的な排除や攻撃も含まれる、とのべた。また、目撃したときにアライ(味方)として立ち向かうには、「「私は差別しない」というだけではなく、人種主義とは何か、どのようなステレオタイプが存在するかを学ぶこと、差別をなくす行動をすることが欠かせない」と強調した。
出口真紀子・上智大学教授は、「MAは放置してもなくならない。ステレオタイプや差別構造、歴史的背景の理解を含む教育、実践的訓練を通じて対応力と勇気を育てることが必要だ」と提起した。

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