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県知事の「不当な差別」に抗議~被害軽視など訴え裁判へ支援をと
三重

「解放新聞」(2026.9.15-3187)

 「三重県の『不当な差別』に対する抗議と裁判支援集会」が8月29日に津市の県教育文化会館でオンラインを併用しひらかれ、県内外から131人が参加した。三重県の差別解消条例で設置された知事の諮問機関「差別解消調整委員会」の答申が8月3日に出されたが、7日、知事が知事に向けて「助言」した内容や、プロセスに重大な問題があったことを受け、昨年末、三重県知事が国籍要件復活の検討を表明して以降、抗議などにとりくんできた県内外のグループで構成した「三重県の国籍差別を許さず、地域から共生をつくりなおす会」と、部落解放同盟三重県連合会をはじめ県内外の各種団体で結成した「三重県職員の国籍条項復活の撤回を求めるネットワーク」が共催でとりくんだもの。

 集会では、つくりなおす会とネットワークの事務局から、「差別解消調整委員会」から知事に出された答申のポイントと、8月7日に知事が出した「助言」の概要について報告があった。つぎに、つくりなおす会のメンバーで、ジャーナリストの中村一成(イルソン)さん、弁護士の金銘愛(キム ミョン エ)さん、大学教授の山本かほりさんの3人それぞれから、今回の助言の何が問題かについて報告があった。「答申」では、今回のアンケートは「不当な差別にあたる」、よって「アンケート結果は非公表にすべき」とされたが、知事は「助言」を出したものの、答申の内容をほぼ全否定する「助言」を出すという「兵庫県知事」と同様、諮問機関をないがしろにする暴挙に出た。知事の諮問機関の決定を、知事が恣意(しい)的に歪(ゆが)め、自身に有利になるよう、「有識者」なる弁護士からの意見書のみをもって、助言を出したことで今後、諮問機関の公正性や中立性、専門性がないがしろにされてしまうことが証明され、存在意義が失われたこと、条例そのものが無効化されたこと、被害を訴えた申立人の被害を軽視していることなど、さまざまな問題があることが指摘された。

 報告を受けてのリレートークでは、県議会議員をはじめ、県内外の関係者から、今回の知事の助言のあり方への異論や批判、今後のとりくみなどについて意見が出された。

 つづいて、6月11日に提起された住民訴訟「三重県差別アンケート支出返還訴訟」について、原告の竹本昇さんが住民訴訟を起こした思いを語るとともに、代理人の金銘愛・弁護士から訴訟の論点について説明があった。また、9月7日11時から、津地裁でひらかれる第1回口頭弁論への傍聴支援やカンパのよびかけがおこなわれた。

 最後に、知事による「助言」にたいし、断固として抗議し「助言の差し戻し」を求めると同時に、「不当な差別」で「非公表」とされたアンケートに支出した業者への委託費用を県に返還するよう求める「集会決議」を確認した。

 決議は知事に渡される予定。

(寄稿:松村元樹・公益財団法人反差別人権研究所みえ常務理事兼事務局長)

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