2・7石川さんのメッセージ
「解放新聞」(2003.02.17-2107)
各地での2・7狭山決起集会によせた、石川さんのメッセージを掲載する。
如何なる差別も許さぬ、取り分け、私の狭山再審実現を目指して、日々御支援下さっておられる皆さんに感謝の言葉をお届け致します。各都府県下に於いての取り組みは異なっていても、目標は一点にあり、そういう闘いの中で、今回は強化月間として、二・七決起集会ももたれるところもあると伺い、心強く思うと同時に私自身も社会に出たら諸運動の先頭に立って闘って行こうという強い志を持っていた筈でしたが、未だ無罪が勝取れないまま、こんにちに至って終って居ることを残念であり、悔しくてなりません。
元より狭山差別裁判糾弾闘争の「恒例化」は負け続けていることを意味するので、一日も早く国家的な権力犯罪を世に知らしめ、真の自由民権を取り戻して、狭山事件の「糾弾集会」にピリオドを打ち、支援者各位に他の運動に専念して貰えたらという強い気持ちでおります。然し、現状を見ると、今は兎に角、皆さんにもう一踏ん張り頑張って頂き、そして、当面の最高裁で差し戻し審を勝取るために、最大限のご協力を賜りたく、切に切に願う次第であります。
言及する迄もなく、証拠上からも最高裁判所は直ちに自らが、確定判決、及び高木、高橋決定なるものを破棄し、公平なる再審を開始すべきです。従って、今後も皆さんには最高裁への要請行動を更に強化して頂きたいと思います。
他方、再審請求審に於ては、事実調べや証拠調べが行われ、或いは検察庁に対して、裁判所が開示命令を出して、無実の新証拠の発見に繋がり、再審が開始されているのに、此の当たり前の裁判の手続きさえ、私の狭山事件では一切行われていない、このような不当性、不誠実な対応に就いても厳しく追及していく必要もあるので、此の両面の闘いも同時に取り組んで頂きたく声を大に訴え、心からお願いするものであります。
何れにせよ、皆さん方は、常に私が置かれている立場をご理解下さって、寒暖風雨もものともせず、そして、狭山事件は国家権力の部落差別に因る冤罪とし、こういう原点に立って創意工夫した闘いを展開して頂ける限り、そう遠くない日に必ず展望は開けると確信しつつ、私も皆さんのご期待に応えるべく精一杯闘って参る所存です。
どうかこれからも裁判所が事実調べと再審開始を決定するまで、徹底糾弾を続けて下さいますよう此処に再度心からお願い申し上げて、右お礼の言葉に代えて失礼いたします。
今日は寒い中、本当に有り難うございました。
二〇〇三年二月七日
石川一雄
狭山強化月間二・七狭山集会
ご参加各位様
◎吾が心破砕されし40年 還暦越えても安住の目処なく
◎現世に正義はカに圧されしも 吾は常に一視同仁
◎蟠屈も一諾千金 皆の声 一陽来復信じて耐える
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