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主張&声明

証拠開示、事実調べの保障など再審法改正を実現しよう!
国会請願署名を広げ再審法改正を国会に求めていこう!

(月刊「狭山差別裁判」534号/2022年11月)

 検察官は弁護団が提出した新証拠について、多くの反証、反論の意見書を提出している。そして、提出された新証拠は新規性も明白性もなく再審開始の理由にならないから事実調べの必要性もないと主張している。専門家に依頼して反証の意見書を作成するには費用もかかるはずだが、すべて公費である。

 一方で、弁護団が求める証拠開示については「不見当(見当たらない)」とくりかえし、弁護団が存否を明らかにしてほしと求めても、あるかないかも答える必要はないと不誠実な対応を続けている。これまで、財布・手帳、タオル、スコップなどの証拠開示の交渉に多くの時間がかかっている。袴田事件や大崎事件をはじめ多くの再審請求で「不見当」「不存在」と回答していたものが後に存在が明らかになっている。弁護団は裁判所に強く開示勧告の発令を求めている。

 これまでの証拠開示で、裁判所の勧告によって取調べ録音テープや当時の石川さんの筆跡資料、被害者のインク瓶や発見万年筆で「数字」が書かれた書面など、重要な証拠が開示された。他の再審事件もふくめて証拠開示によって無実を明らかにする新証拠がいくつも発見されていることは、いかに再審における証拠開示が重要かを示している。にもかかわらず検察官はこの間まったく開示請求に応じようとしていない。それによって無実の人を冤罪から救済することが遅れているのだ。

 こうした検察官のありかたを問うとともに、検察官の再審妨害ともいえる現状を法律の改正によって変えていくしかない。日本弁護士連合会(日弁連)は2022年6月に「再審法改正実現本部」を設置し、2023年2月17日、「刑事再審に関する刑事訴訟法等改正意見書」をとりまとめ、同月21日付けで法務大臣、衆議院議長及び参議院議長に提出、公表した。日弁連の再審法改正意見書は、再審の現状の問題点を指摘し、具体的に法律の改正案が提示されている。

 この再審法改正の法律案では、再審請求人側が証拠開示を求めたら、裁判所は検察官に開示を命じなければならないとしている。証拠リストを作成し提出すること、証拠の存否を調査、回答することも検察官に命じることができるとしている。また、再審請求における検察官の役割を「公益の代表者」として裁判所の審理に協力すべき立場に過ぎないとして、検察官が再審請求で積極的に主張立証活動をおこなうことは許されないと規定するとともに、再審開始決定に対する検察官の不服申し立てを禁止している。

 狭山事件の再審請求で求めている事実調べについて、再審請求側の権利として事実調べを保障するという規定も盛りこまれている。このほか、再審の判断において総合評価をすること、「疑わしきは被告人の利益に」という原則を適用することを明文化することや再審請求できる人を弁護士会などに拡大することなど重要な法改正が盛りこまれている。

 再審法改正の具体的な法律案が示された。狭山再審にかかわる重要な改正も多い。速やかな狭山事件の再審実現、あらゆる冤罪被害者の救済にむけて、再審法改正を実現しよう!

 狭山事件の事実調べ、再審無罪実現にむけた闘いと結びつけて、冤罪に取り組む仲間と連帯しながら、再審法改正を国会に求める運動をすすめよう!

 狭山事件の事実調べを求める署名とあわせて、再審法改正を求める国会請願署名に取り組もう!


月刊狭山差別裁判題字

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狭山中央闘争本部 東京都中央区入船1−7−1 TEL 03-6280-3360/FAX 03-3551-6500
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